しだれ桜が有名な六義園ですが、紫陽花の名所としても知られています。六義園では、日本古来の紫陽花(ヤマアジサイ)を中心に繊細で優美な姿を楽しむことができます。紫陽花の時期にはあじさい特別ガイドも実施され、日本庭園と一緒に紫陽花鑑賞ができるおすすめスポットです。
六義園の紫陽花の開花状況や見頃を写真で紹介していきます。
六義園とは
六義園は、造園当時から小石川後楽園とともに江戸の二大庭園に数えられている「回遊式築山泉水庭園」です。
元禄8年(1695年)に五代将軍・徳川綱吉より下屋敷として与えられた駒込の地に、柳澤吉保が設計、指揮して造り上げました。明治時代に入り、岩崎彌太郎氏(三菱創設者)の所有となり、昭和13年に東京市に寄付されて一般公開されることになりました。昭和28年3月31日に国の特別名勝に指定されています。
アクセス
JR駒込駅からの行き方
JR駒込駅南口を出て左側に進みます。
200mほど進むとすぐに染井門がありますが、ここからは入れません。
染井門は特別なイベントなどにのみ開門するため通常は閉まっています。正門までまわる必要があります。
地図に従って進んで行くと、ファミリーマートのところに六義園の看板があるので右に曲がります。
曲がるとすぐに、レンガを使用した外周塀が見えます。
入口に到着。駒込駅から徒歩約7分ほどです。
あじさい特別ガイドについて
紫陽花の時期には、庭師の方たちが和のあじさいの種類や特徴、歴史などを解説して庭園の紫陽花を案内してくれる「あじさい特別ガイド」が開催されています。
2023年は以下の日時で開催しています。
日時:5月28日(日)13時30分~
6月4日(日)13時30分~
参加費:無料(入園料別途)
また、5月3日(水・祝)~6月25日(日)の間は「初夏の六義園~さつきと和のあじさいを楽しむ~」を開催中です。期間中の土日11時~、14時~は庭園ガイドの案内で園内散策を楽しむことができます。(各回60分程度)
六義園の紫陽花の見頃と開花状況
六義園では例年5月下旬に早咲きの紫陽花が咲き始め、6月中旬以降に見頃を迎えます。約1000株15品種が植栽されており、様々な色の変化で長い期間楽しませてくれます。
2023年は5月末に訪れたところ早咲きの紫陽花は満開、遅咲きの紫陽花はまだ咲いていない状態でした。
最新の開花状況はホームページから確認できます。
六義園の紫陽花
5月末の六義園の紫陽花をあじさいガイドで教えてもらった情報と合わせて写真で紹介します。
六義園の紫陽花の特徴
六義園では江戸時代から知られる古品種を始めとする日本固有のあじさい(ヤマアジサイ)が多く、繊細で優美な姿が特徴です。
6月25日(日)までの「初夏の六義園~さつきと和のあじさいを楽しむ~」期間中は、あじさいの解説パネル展示であじさいの種類と特徴について詳しく知ることができます。
あじさいガイドではさらに詳しく、解説を聞くことができます。
六義園の紫陽花の見どころ
あじさいマップがもらえます。5月下旬は正門付近と正門から入って右側の名古山の紫陽花がたくさん咲いていました。
サービスセンター付近
入口を入ってすぐのところに手まり咲きの紫陽花(オタクサ)が咲いています。
有名なしだれ桜の周辺になります。
紫陽花の青色は、紫陽花の花に含まれているアントシアニンが他の補助色素と土壌に含まれるアルミニウムが反応して花の色が変わっているそうです。アルミニウムは土の中が酸性だとよく溶けるので青になり、アルカリ性だととけないのでピンクになるらしいです。
額紫陽花の変種にあたる手まり咲きの紫陽花で、通称「本紫紫陽花」とも呼ばれます。5月末に見頃でした。
近くにはピンクっぽい紫陽花や額紫陽花も咲いていました。
名古山
入口から進んでいった休憩所兼売店の横を入ったところが名古山です。山と言うよりは広場のような場所です。名古山にはたくさんの種類の紫陽花が植えられています。
深山八重紫。額縁のように周りに花が咲く額咲きの紫陽花です。
七段花。淡い青色をしています。
紅てまりと白鳥。
紅てまりは山紫陽花ではめずらしい手まり咲きの紫陽花です。少しずつ赤色に変化し始めているところでした。
白い花にはアントシアニンがないので、アルミニウムを吸っても色が変わりません。ただ、時間が経つと老廃物の有機酸で白から赤に変わると言っていた気がします。
くれない。紅くなる花には「紅」の文字がついているものが多いそうです。
コアジサイ。コアジサイは周りの花びらの部分「装飾花」がなく、おしべとめしべが備わっている「両生花」の部分のみの紫陽花です。早咲きで5月上旬頃からひっそりと咲き始めます。
黒軸。茎の部分が黒いのが特徴です。遅咲きの手まり咲きの紫陽花です。
名古山には自然な雰囲気で生育している紫陽花もあります。
名古山にもオタクサが咲いています。
額紫陽花は可憐で華奢で日本らしさが感じられます。
額咲きの紫陽花は、紅やま、紅冠雪など似ていてどのお花か区別がつきません。庭師の方でも分からないそうで、ネームプレートを見てくださいと言っていたのがおもしろかったです。
六義園の日本庭園
六義園は「回遊式築山泉水庭園」も見どころです。紫陽花鑑賞と合わせて散策しましょう。
この時期、庭園内にはつつじが咲いています。
庭園内にも紫陽花が見られます。
ピンクのグラデーションが可愛らしい花を見つけました。
渡月橋。
渡月橋からの眺め。
ささがにの道。
藤代峠のいただき「富士見山」から。
ここにもツツジが咲いています。
吹上松。
中の島にある築山。古くは女性のことを妹(いも)、男性のことを背(せ)と呼んでおり、中の島の妹山・背山は男女の間柄を表現しています。
庭園を一周したあとは、休憩所兼売店で休憩。大泉水を眺めながら休憩することができます。
まとめ
六義園では、小振りで華奢なガクアジサイを中心とした繊細な雰囲気を楽むことができます。また、大きな花が咲く華やかな手まり咲きの紫陽花が咲くエリアもあり満足感もあります。
六義園の紫陽花はこれから遅咲きの種類が咲き始めます。紫陽花の種類が多く、5月下旬から6月まで長い期間紫陽花の花が鑑賞できるのが六義園の紫陽花の特徴です。
六義園は、敷地内が広くそれほど混雑せずに紫陽花を観賞できる穴場スポットです。充実したガクアジサイと手まり咲きの紫陽花、日本庭園を楽しむことができる六義園、おすすめです。
初夏のおすすめスポット
近くの旧古河庭園も合わせて訪れてみてください。
今の時期花菖蒲も見頃です。