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そうだ、京都行こう!襖絵で有名な青蓮院門跡の見どころ・アクセス・拝観情報・ライトアップ(京都市東山区)

 

知恩院のお隣、円山公園から平安神宮に向かう神宮道沿いにある「青蓮院門跡」に行ってきましたので、見どころや拝観情報などをご紹介します。よく通る場所にあり目立つのでずっと気になっていたのですが、オフシーズンでも見どころが多く立派な寺院でした。

 

 

青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)とは

青蓮院門跡は、三千院妙法院と並んで天台宗総本山比叡山延暦寺の三門跡のひとつとして古くから知られ、現在は天台宗京都五箇室門跡のひとつに数えられる寺院です。「門跡寺院」とは、皇族や公家が住職を務めたお寺のことをと言い、青蓮院門跡も古くより皇室と関わりが深く格式の高い「門跡寺院」とされています。

日本天台宗の祖である最澄比叡山を開くにあたって山頂に僧侶の住坊をいくつも造ったうちのひとつ「青蓮坊」が青蓮院の起源と言われています。平安時代末期に青蓮院と改称され門跡寺院となり、その後明治に至るまで門主はほとんど皇族か五摂家の子弟が務めてきました。

また、江戸時代の天明八年(1788年)、大火によって御所が炎上した際に後桜町上皇が青蓮院を仮御所と定められご避難されました。そのため、地名をとって青蓮院は粟田御所と呼ばれ、「青蓮院旧仮御所」として国の史跡にも指定されています。

※五箇室門跡とは、青蓮院門跡、妙法院門跡、三千院門跡、曼殊院門跡、毘沙門堂門跡のこと

拝観情報・アクセス

拝観時間

9:00~17:00(16:30受付終了)

拝観料金

大人500円

中高生400円

小学生200円

団体(30名以上)は大人450円、高校生350円、中学生300円、小学生200円
寺院団体(10名以上)は400円

アクセス

京都市営バス5・46・100系統「神宮道」から徒歩約3分

地下鉄東西線東山駅」から徒歩約5分

青蓮院門跡の見どころ

青蓮院門跡は境内全域が国指定の史跡となっています。先に殿舎内を参拝してから庭園を鑑賞します。

入口(長屋門・くすのき)

門に向かって右側、長屋門の前には大きなくすのきが2本あります。青蓮院には全部で5本のくすのきがあり、天然記念物に指定されています。12世紀末に親鸞聖人が植えたとも伝えらていますが、現在の境内の地割に沿って植えられているため青蓮院が現在の地に移転した12世紀以降に植樹されたものと考えられています。

青蓮院に行ったらくすのきにも注目です!

華頂殿(かちょうでん)

建物に入るとまずは三十六歌仙の額絵蓮の襖絵で有名な「華頂殿」があります。

襖絵は、ロックな壁画絵師「Ki-Yan(キーヤン)」こと木村英輝さんの作品です。青の幻想・生命賛歌・極楽浄土の3部作・60面の作品で、伝統的な日本画材ではなくアクリルガッシュとネオカラーで描かれています。

「極楽浄土」青、赤、黄、白、色とりどりの蓮の花が鮮やかに咲き誇ります。

淡い青の蓮が揺れる襖絵「青の幻想」。青は格の高い高雅な色で、「青蓮慈悲」といい仏教の教えの根幹である慈悲の心を形容する言葉として「青い蓮」が使われるそうです。

カエルやカメ、トンボ、カニなどの小さな生き物達が描かれた「生命賛歌」。

Ki-Yanさんの作品はとても人気でお土産コーナーにもたくさんの商品がありました。

華頂殿はお部屋の中も素敵です。

華頂殿からは相阿弥作の庭と龍心池を眺めることができます。そして、華頂殿から眺める庭園は、1995年夏のJR東海のCM「そうだ、京都行こう」で使われた風景になります。

青蓮院の廊下にはCMの写真が飾ってありました。

『「真夏です」と言っているのは温度計だけでした』のキャッチコピーが懐かしいです。もう28年前のCMなんですね。

www.youtube.com

お部屋の中からCMと同じ風景を眺めることができます。とても静かで落ち着く場所です。お庭は秋の紅葉が有名ですが、春から夏にかけては新緑冬には雪景色が楽しめます。また、霧島つつじが咲くゴールデンィークは龍心池越しの霧島つつじを鑑賞できるそうです。

宸殿(しんでん)~大玄関

華頂殿から宸殿に移動します。建物の中は自由に移動できます。

宸殿は寺内で最も大きな建物で、徳川家康の孫である東福門院後水尾天皇女御)の御所を移転したものです。明治26年1893年)に焼失し復興しています。宸殿は門跡寺院特有のもので、主要な法要はここで行います。有縁の天皇及び歴代門主の御尊牌が祀ってあり、一部中に入れず写真撮影禁止になっていました。

宸殿におみくじを引ける場所がありました。

おみくじの引き方が書いてあり効力がありそうです。

とても広いお部屋です。

孝明天皇御使用の輿などが飾ってあります。

小御所

小御所は本堂の北側に建つ入母屋造桟瓦葺きの建物です。平安時代門主の居間で、後櫻町上皇が皇居炎上のときに青蓮院を仮御所としてお使いの際にご使用になりました。明治に焼失した為、江戸中期の建物を移築しています。

襖絵は狩野派によるもので、重要文化財に指定されているものもあります。

小御所から相阿弥の庭と華頂殿を眺めたところ。

龍心池には大きな鯉がいます。水が透き通って綺麗です。

本堂・聖天堂

小御所の奥が本堂です。堂内の厨子にはご本尊「熾盛光如来」の曼荼羅を安置してあります(写真撮影禁止)。国宝の青不動は将軍塚青龍殿におまつりしてありここにはありません

本堂の奥に聖天堂があります。

聖天堂は明治政府の廃仏毀釈により門前寺院の経営が破綻し売却されましたが、令和3年に復興され、本堂でお祀りしていたご本尊が遷座されました。建物がまだ新しいです。

庭園

殿舎内を参拝した後は庭園をまわります。青蓮院の庭園は池泉回遊式庭園の名園です。最初のお庭は華頂殿や小御所から見えていた龍心池を中心にした相阿弥の庭です。

龍心池にかかる半円形の反りの美しい石橋は、跨龍橋と呼ばれ花崗岩の切石二枚で作られています。

進んでいくと、霧島の庭になります。

霧島の庭は、霧島つつじ、くちなし、馬酔木(あせび)やもみじが植えられています。小堀遠州作と伝えられています。

霧島の庭の奥には好文亭があります。好文亭後桜町上皇が青蓮院を仮御所として御使用の際にお使いになったご学問所であり、明治以降茶室として活用していました。平成5年に放火により焼失しましたが、平成7年秋に復旧落慶しました。本格的数寄屋造で四畳半の茶室三部屋と六畳の仏間、水屋等からなります。毎年春と秋に特別拝観期間を設け、お茶室を一般公開しています。

好文亭周辺から龍心池と華頂殿が見えます。

さらに階段を上っていくと日吉社があります。

こちらは西方浄土のお庭です。このお庭は西方浄土をイメージして作庭しましたが、残念ながら作られなかったそうです。心の中にある西方浄土の気持ちでこのお庭を観てくださいと書いてありました。

鐘楼周辺

宸殿の前には天然記念物の楠が2本見られます。奥には鐘楼があります。

宸殿の外装は工事中でした。宸殿前には右近の橘、左近の桜を配し御歴代尊儀の在ます所を意味するそうです。

鐘楼は自由に撞くことができます。簡単に撞くことができ、よい音色が響き渡ります。

ライトアップ情報

青蓮院では毎年春と秋に夜の特別拝観ライトアップを行っており、青色のライトアップが評判です。大小1,000の照明器具による芸術的なレベルの高い景観照明で、池泉廻遊式庭園や境内全域がライトアップされます。夜の特別拝観では、諸堂の内部を拝観した後、ライトアップされた庭園を直接散策できます。

ただし、2022年より一部建物の屋根の葺き替え工事を行っているため、2022年秋から2024年秋までライトアップを中止しています。

将軍塚青龍殿

青蓮院門跡から車またはバスで10分ほどの場所に将軍塚青龍殿があります。国宝「青不動明王」が安置されており、展望台からは京都市内を一望できるスポットです。合わせて訪れてみましょう。

冬季は循環バスが中止しており、3月18日から再開予定です。

www.shogunzuka.com

評判・口コミ

「観光客が少ない穴場スポット」、「いつ来ても庭園が美しい」、「楠に圧倒される」、「見どころが多く見ごたえがある」など高評価です。

まとめ

青蓮院門跡は閑静で落ち着いた寺院で観光客が少ない穴場スポッです。見どころが多くいつ行っても歴史ある仏殿と庭園を楽しめます。季節を変えて何度でも訪れたい場所です。

 

 

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